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中国出張・旅行に VPN トラベルルーター:設定と必要な人
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結論から言うと、トラベルルーターは VPN をポケットサイズの箱1つにまとめたものです。一度つなげば、その Wi‑Fi に入った端末(ノートパソコン、タブレット、ストリーミングスティック、同僚のスマートフォン)はどれも何もインストールせずに経路を通ります。赴任や長期滞在、家族やチームでの渡航なら持っていく価値があります。1人でスマートフォン1台の短い旅行なら、なくても困りません。このガイドでは、中国滞在中にルーターが何をしてくれるか、ホテルのネットワークとログイン画面への対処、振り分けで中国のアプリを速いまま使う方法、電源やサイズの見方、各端末にアプリを入れる場合との比較、そして不要な人を説明します。
滞在中にトラベルルーターがしてくれること
ホテルや滞在先のネットワークの内側に置き、自分の Wi‑Fi を飛ばします。経路はルーター上で作られ、端末はその Wi‑Fi につなぐだけです。
- クライアントを入れられない端末もカバーできます。ストリーミングスティック、テレビボックス、ゲーム機、電子書籍リーダー、新しいソフトの導入が許されない会社のノートパソコンなどです。
- 同行者はつなぐだけ。同僚や家族は Wi‑Fi に接続すれば、説明は要りません。ルーターはアカウントの端末枠を1台分使い、その配下の機器は個別に数えません。
- 移動しても設定し直す必要はありません。各端末が覚える Wi‑Fi は1つだけ。次のホテルでルーターをネットにつなぎ直せば、全部が自動でつながります。
- 直接つなぐ必要がある端末は、ルーターにつながなければ済みます。たとえば社内 VPN が必要な仕事用ノートパソコンは、ホテルや滞在先のネットワークに直接つなぎます。
- スマートフォンにはクライアントも入れておきましょう。部屋の外ではモバイルデータやほかの Wi‑Fi を使うので、ルーターは関係ありません。スマートフォンの準備は「出張・旅行前の準備」をご覧ください。
ホテル・滞在先のネットワーク:有線、Wi‑Fi、ログイン画面
部屋に LAN ポートがあれば話は簡単で、ケーブルをルーターの WAN ポートに挿せばルーターがホテルのネットワークにつながります。Wi‑Fi しかない部屋では、トラベルルーターはたいていホテルの Wi‑Fi に子機として接続し、自分の Wi‑Fi を飛ばし直せます。これは機種とファームウェア次第なので、出発前に自宅で一度試しておきましょう。
部屋番号や電話番号を求めるログイン画面(キャプティブポータル)は、一般に次のように対処します。
- 部屋ごとに接続できる端末を1台に制限していたり、ルーターの使用を認めていないホテルもあります。そうしたネットワークでは、各端末のクライアントに戻してください。
- ホテルや公共の場所のネットワークは UDP を制限していることがよくあります。ルーターがつながらない・遅いときは、スマートフォンとノートパソコンの Cisco(AnyConnect)クライアントがすぐ使える予備になります。TLS で動くので、この制限の影響を受けません。「Cisco AnyConnect は中国で使える?」をご覧ください。
- ルーターをホテルのネットワークにつなぎます。まだ認証されていないので、何も読み込めません。
- ルーターを Direct(直結)モードに切り替えます。経路がオンのままだと、ログイン画面が出てこないことがよくあります。
- ルーターにつないだスマートフォンかノートパソコンで適当なウェブページを開き、ログイン画面が出たらログインを済ませます。ホテル側からはルーターが1台の端末に見えるので、1回のログインで配下の全端末が使えるようになります。
- 普通にブラウジングできるようになったら、ルーターを Split(振り分け)モードに戻します。
- ホテルのログインはたいてい一定時間で切れます。全部が一斉に止まったら、経路を疑う前にこの手順をもう一度行ってください。
振り分け:中国のアプリは速いまま
中国ではスマートフォンのアプリの半分が現地のものになります。決済、地図、配車、フードデリバリー、メッセージなどです。すべての通信がいったん国外に出て戻ってくると、こうしたアプリは遅くなり、海外の IP アドレスを見て本人確認をやり直させるものもあります。振り分けはこれを防ぎます。経路が必要な通信だけが経路を通り、それ以外は直接つながります。
- 当社のファームウェアは標準で振り分けを行い、向きは選んだ地域で決まります。海外の地域を選べば、中国のサイトやアプリは直接、ブロックされた海外サイトは経路を通ります。
- 一覧はウェブサイト単位で作られています。ページと、そのページが使う動画・画像・ログインの配信元はまとめて同じ経路を通るので、ページは開くのに動画が再生されない、ということが起きません。
- ルーターにつながるすべての端末が同じルールに従い、一覧はルーターの起動時に自動で更新されます。ファームウェアの書き換えは不要です。
- 1台だけルールに従わない場合は、たいてい「プライベート DNS」や「セキュア DNS」がオンになっています。オフにして再試行してください。仕組みと自分で確かめる方法は「VPN ルーターの振り分けの仕組み」をご覧ください。
- 帰国後も同じルーターが役に立ちます。中国の地域を選べば向きが逆になり、中国の動画やアプリが経路を通り、地元のサイトは直接つながります。リビングでの使い方は「自宅のテレビと祖父母のために」をご覧ください。
電源・サイズ・ポート:どこを見るか
ファームウェア入りで販売している機種は4つです。GL-MT1300:持ち運び用、Wi‑Fi 5、WAN ポートと LAN ポートが各1つ。最も小さく安価で、荷物に入れやすい機種です。GL-MT3000:持ち運び用、Wi‑Fi 6、2.5G ポート1つ。いちばんのおすすめで、自宅と旅行の両方に使えます。GL-MT3600BE:持ち運び用、Wi‑Fi 7、2.5G ポート2つ。GL-MT6000:据え置き型で、4機種のうちポート数と処理能力が最大。赴任先の住まいや小さなオフィスに置きっぱなしにする用途向けです。選び方は「VPN ルーターの選び方」、注文はルーターのページをご覧ください。
- 電源:ポケットルーターの多くは USB 給電で、スマートフォンの充電器やモバイルバッテリーで動きます。USB ルーターと呼ばれることが多いのはこのためです。必要なコネクターと電力は機種ごとにメーカーが明記しているので、付属のアダプターを持っていくのが確実です。
- サイズ:持ち運び用の機種は手のひらより少し大きい程度で、ノートパソコンのバッグに入ります。据え置き型は外付けアンテナがあり、滞在先の決まった場所に置くのに向いています。
- ポート:ホテルのネットワークからケーブルで受けるには WAN ポートが必要です。ノートパソコンやテレビボックスも有線でつなぐなら、LAN ポートの数を確認しましょう。
- 無線:スマートフォンとノートパソコンが対応している Wi‑Fi の世代に合わせます。それより新しくても使われません。
- 処理能力:暗号化はルーターのプロセッサーが行います。同時に使う人が多いほど、回線が速いほど、処理能力が必要になります。
入手方法は2通り、そして出発前の準備
すでに素の OpenWrt を使っていて自分で設定したい場合は、「OpenVPN の使い方」のとおりに .ovpn プロファイルを読み込むこともできます。その場合、振り分けルールと保守はご自身で行うことになります。2つの方法の違いは「OpenWrt とは?」で説明しています。
- 書き込み済みを買う:ルーターのページで機種を選びます。届いたら電源とケーブルをつなぎ、管理画面でアカウントにログインします。配送には時間がかかるので、旅行の前に余裕をもって注文してください。
- 手持ちのルーターに書き込む:OpenWrt 対応機種(600機種以上をサポート)なら、このサイトでお使いの機種用のファームウェアを生成し、書き込みガイドに沿って書き込みます。ファームウェアはアカウントごとに生成されるので、書き込めばルーターは自動でつながります。
- 自宅で数日動かしてみます。すべての端末が経路を通ることを確認し、管理者パスワードと Wi‑Fi パスワードを変更してください。出荷時の初期値は公開されています。
- 予備としてスマートフォンにクライアントを入れ、サポートへの連絡方法も控えておきます。「連絡方法と、つながりを保つには」をご覧ください。
- 現地で初めて電源を入れたら、ケーブルをつないで一度ネットにつなげます。ファームウェアが滞在国のルールに合わせて電波の出力を設定するので、最初の接続までは電波が弱いのが正常です。
ルーターか、端末ごとのアプリか
- ルーターの利点:一度の設定ですべての端末に効き、クライアントを入れられない端末もカバーでき、振り分けルールは1セットで済み、同行者は何も準備しなくてよい。
- アプリの利点:余計な荷物がなく、部屋の外でも使え、つながりにくいネットワークで接続方法を替えるのもアプリがいちばん手早い(1つのアカウントで6つの方式)。
- 両方使う:滞在先ではルーター、外出時はスマートフォンのクライアント。それぞれ1台として数えます。
持っていかなくていい人
- 1人でスマートフォン1台、数日だけ:スマートフォンのクライアントで十分です。ローミング用の eSIM と組み合わせてもよいでしょう。「中国では eSIM と VPN のどちらがいい?」をご覧ください。
- カバーしたいのがノートパソコン1台だけ:それにクライアントを入れます。新しいソフトを入れられない会社のノートパソコンなら、Webプロキシを使いましょう。
- 毎晩ホテルが変わる:泊まるたびにつなぎ直してログイン画面を通す必要があり、手間のほうが大きくなります。
- ルーターの使用が禁止されている、または接続できる端末が1台だけの宿泊先。
- 機器の管理をしたくない:クライアントだけを使い、落ち着いてからルーターを検討しましょう。
よくある質問
ログイン画面のあるホテル Wi‑Fi でもトラベルルーターは使えますか?
たいてい使えます。ルーターをホテルのネットワークにつなぎ、Direct(直結)モードに切り替え、ルーターにつないだ端末で適当なウェブページを開いてログインを済ませたら、Split(振り分け)モードに戻します。ホテル側からはルーターが1台の端末に見えるので、1回のログインで配下の全端末が使えます。端末数を制限していたりルーターを禁止していたりするホテルもあり、その場合は各端末のクライアントを使ってください。
ルーターは端末枠をいくつ使いますか?
1つです。ルーターの配下の機器は個別に数えません。ルーターとスマートフォンのクライアントは同時に使え、それぞれ1台として数えます。
手持ちのルーターに書き込めますか?
機種とハードウェアのリビジョンが両方とも対応一覧にあれば可能です。対応機種はルーターのページに載っており、生成ページで選べる機種なら書き込めます。手順は書き込みガイドをご覧ください。
1つのアカウントでルーターを2台使えますか?
同時には使えません。1つのアカウントに紐付けられるルーターは一度に1台です。交換するときは、サイトのルーターの欄で紐付けを解除すれば、新しいルーターが接続したときに紐付けされます。古いルーターが手元になくても構いません。くわしくは「ルーターのファームウェアでできること」をご覧ください。
帰国後もルーターは役に立ちますか?
はい。中国の地域を選べば振り分けの向きが逆になり、中国の動画、音楽、アプリが経路を通り、地元のサイトは直接つながります。その Wi‑Fi につないだテレビやボックスで中国のコンテンツを再生できます。
ルーターを使うと遅くなりますか?
経路を通る通信の速さは、回線、経路、ルーターのプロセッサーの組み合わせで決まります。振り分けモードでは中国のサイトは直接つながるので、ルーターなしと同じです。ある地域が遅ければ管理画面で地域を替えてください。「中国国内からいちばん速い地域は?」をご覧ください。